elujay
Instagram:@elujay
カリフォルニア州オークランド出身のボーカリスト/ラッパー/プロデューサー。10代の頃から音楽制作を始め、多才な楽器表現とオルタナティブ・ジャズ・R&Bなど様々なジャンルをマッシュアップさせたユニークでチルなサウンドが特徴。今の時代の気分を反映させたリリックとネオソウル・バイブス溢れる歌声も魅力。
ーあなたが住んでいた街について教えてください
カリフォルニア州オークランド出身で、今はロサンゼルスに住んでいるよ。僕がいたオークランドは本当に一番美しい街だね。多種多様な種類の人々がそこに暮らしていて、ロケーションも素晴らしい、美しい緑に囲まれた大都市のユートピアだよ。
ーまわりの音楽シーンのトレンドは?
ポスト・ハイフィーが人気だね。アナログ・シンセサイザーのシンセ・モーグを使って、ベースビート90~98bpmくらいの車のトランクがウーハーで揺れるみたいなヘビーなサウンドを鳴らして、ラッパーはシンコペーションの効いたオフビートのようなフロウでラップをしているんだ。
ー音楽を始めたきっかけは?
音楽を始めるきっかけは、ピアノやいろいろな楽器をいやいややらされて育ったから。成長して音楽を作ることが好きになったのは、何年もずっといやいややっていた学習プロセスがようやく音楽的な直感や能力に結び付いた結果だからだね。今となってはやってて良かったと思う。
ー今はどんなサウンドを作っていますか?
あらゆる種類のサウンドを作っているよ。自分自身を型にはめるつもりはない。どんなジャンルでも作ることができる。だけど、僕の作る音楽の基本は常にジャズの要素をベースに持っていて、そこにR&B、ファンク、ポップ、ロック、ハウスなどジャンルレスなエッセンスが加わっていってるんだ。
ー制作のインスピレーションはどこから得ていますか?
古い70年代のジャズ、アートハウスフィルム、絵画、そして自分の人生そのものからインスピレーションを得ているね。
ー影響を受けた人・メンターを教えてください。
父だね。僕の音楽活動について、いつも背中を押してくれていたんだ。彼はドラマーだから、精神的な部分だけじゃなく、音楽的な部分でもサポートしてくれるんだ。
ー気になっている社会問題はありますか?
アフガニスタンの状況を注視しているね。20年間もアメリカはこの国を支援してきたのに、全くの無秩序に陥れてしまうなんて、本当に非常識だよ。僕はカルマ(業)というものを信じているから、タリバンの抑圧的な人たちはこの残虐行為と向き合う日が訪れると思っている。これは本当に人道的な危機であり、すぐにでも解決しなければいけないよ。
ー幼い頃から変わらない自分の性格は?
好奇心に対し燃えるような情熱を持ち続けている。子供の頃から、人生の不思議にいつも魅了されてきたんだ。新しい場所や食べ物、新しいサウンドを発見したいという気持ちは、これからも変わらないだろうね。
ー注目しているファッションブランドは?
最近お気に入りのファッションブランドは、ISSEY MIYAKE。日本のブランドだよね? 縫製の質が高くてすごく快適だよ。イギリス・ブライトン拠点のブランドStory mfgもお気に入り。“エコを犠牲にしない美の追求”をコンセプトにしていて、現代社会が抱える問題に真摯に向き合ってるそのアティテュードにも共感しているね。
ー気になっている音楽ジャンルは?
アシッドジャズ、ハウス、ガレージは昔も今も大好き。週5回は聴いているね。
今ハマっている、アラブ/中東のオブスキュア・ファンクのリイシュー・レーベルHabibi Funkはめっちゃグルービーでおすすめだよ。
ー今後の活動・リリース予定を教えてください。
まさに今いろいろとスタンバイしてるんだよ! 聞いてくれてありがとう! 秋の終わりにアルバムをリリースする予定で、その間にもエキサイティングなことがあるから、耳を澄ませてお財布の準備をしておいてね!
プレイリストの中の一曲として聴いた時に、とても良い音で催眠術のような効果があって、ジャジー、ヒッピーでファンクな感じに聴こえた。エジプト出身の歌手なんだけど、とてもいい曲を作っているよ。とにかく今のムードにぴったりなんだ。
「Summer Girl」Jamiroquai
僕が求める完璧なサマーソングの全てを表現しているような曲。実はこのバンドのドラマーといま一緒に仕事をしているんだ。コーチェラ(フェスティバル)のバックステージでJamiroquaiに会ったんだけど、ほんと最高だった。いつだってお気に入りのバンドの一つで、彼の新作にもとても興味があるし、ビジュアルだってかっこいい。本当に時代を超えたもので、僕がいい曲に求めるものを全て持っているんだ。彼のR&Bはまさに燃えてるようだね。
「6am In Sausalito」Larry June
この曲はまさに完璧なライディングソング。サンフランシスコ出身のラッパーなんだけど、彼女への宛て方も絶妙で。内容もフローもすごく気に入っているよ。
*写真は全てアーティストからの提供です。
掲載号:VI/NYL#001(2021年9月28日発売)
■VI/NYL