Eyedress
Instagram:@eyedress
LAを拠点に活動するフィリピン人アーティスト、Idris VicuñaことEyedress。20年リリースのアルバム『Let’s Skip To The Wedding』にはTikTokで500万以上のビデオで取り上げられたヒットシングルが収録され、ビルボードのヒートシーカーズ・チャートの17位にランクイン。ソーシャルメディアを中心に絶大な支持を得る。
ーあなたが住んでいるところは?
カリフォルニア州ロサンゼルスのハリウッドヒルズに住んでいるよ。 LAは素晴らしい街だね。僕やファミリーにとって好きなショップが全て揃っていて、買い物するには最高だよ。ここは素晴らしいアーティストコミュニティーがあって、みんなで支え合い、お互いが刺激し合っているんだ。 そして、たくさんの歴史があるし、このコミュニティーの中で生活できているなんて、とても幸せなこと。すごく感謝している。ここは何でも揃っているし、3年間住んでいるけど、まだまだ離れられる気がしないよ。美しい場所だし、天気はいつも最高だし、文句なしだね。
ーまわりの音楽シーンのトレンドは?
ありがたいことに本当にあらゆるタイプの音楽シーンを見ることができるし、それがめっちゃニッチで曖昧なスタイルの音楽でも、LAではたくさんの人が愛してくれるよ。この多様性こそが、僕や様々なミュージシャンにとって素晴らしい場所なんだと思う。
ー音楽を始めたきっかけは?
両親はいつも僕に音楽をすることを勧めてくれたけど、最初に僕が始めた音楽のタイプは理解してくれなかったね。 僕が音楽をやっていたのは、他にチョイスがなかったからなんだ。子供の頃、両親は僕を大学に入学させる余裕もなかったしね。周りの友達はみんな大学を卒業して仕事に就いていた頃、無名の僕は引きこもりになり、破産状態。そんな中、親友のJuliusの「音楽を仕事にしろ」というアドバイスを受けて、父からもらったいくつかの楽器とデスクトップのパソコンで作曲活動しながら、レコード会社の目に留まるまでなんとかやっていこうとしていたんだ。
ー今どんな音楽を作っている?
インディー、シューゲイザー、パンク、ガレージ、ロックからフォークまで、あらゆる音楽を作ってるよ。それから友達のラッパーのためにラップやヒップホップのビートを制作することもあるよ。
ー制作のインスピレーション源は?
僕の個人的な人生と経験から。 最近だと家族や友達が僕の創作活動を刺激してくれたり、 あとはLAに住んでいることかな。
ー影響を受けた人・メンターは?
親友のJuliusがメンターだよ。僕より年上で、アドバイスが必要なときはいつも彼を頼りにしている。いつも新しい音楽を紹介してくれて、僕をトラブルから守って正しい道を歩ませてくれるんだ。
ー気になっている社会問題は?
幼少期に多く経験をしてきた、主に人種差別やあらゆる人種に対する憎しみに関するもの。 また、中絶禁止法や、女性の体を管理できると思っている男性にも大反対だ。 それは間違いだと思うし、自分の体をどうするかはその女性自身が決めることだと思う。
ー幼い頃から変わらない自分の性格は?
クリエイトしたい、より高い真実を求めたい、新しいことを学びたいという気持ちが僕の中から離れたことはないね。それと、幼い頃から非常に貧しい環境で育ったので、階級主義になったり、自分の生い立ちを忘れたりしないように常に心掛けている。
ー注目しているファッションブランド。
PLADA、GUCCI、Louis Vuitton、Cartierなどが大好きだよ。
ー気になっている音楽ジャンル。
最近はアトランタのプラグミュージック・シーンにハマってる。
ー音楽を聴くときに使う機器は?
マジでアップルのAirPodsだけ(笑) かわいい男子だよ(笑)
ー今後の活動・リリース予定を教えてください。
ニューアルバム『Mulholland Drive』がリリースされた。それから、友達のYUNGMORPHEUSのために制作したニューアルバム『Affable With Pointed Teeth』もあるし、バンドメイトのZzzaharaと一緒に組んでるバンドThe Simpsから『Siblings』というアルバムがもうすぐリリースされるよ。
この曲を選んだ理由は、正直に言うと、ガールフレンドのElviaを通じてTikTokで聴いたから(笑) 聞けば聞くほどハマっていったし、歌詞はとてもスイートで、グッときたんだ。 もし彼女よりも先にこの作品に出会っていたら、彼女に教えてあげたかったな。
「Wine」Trit95
すごくノスタルジックで美しいサウンドのローファイチューン、友達のFranky Villaniのスケートビデオの中で初めて聴いたんだ。
僕はただの80年代のミニマルシンセパンクおたくさ。
「FRAUDULENT 」YL
YLは僕の新しい友達で、ニューヨークで一貫したヒップホップをリリースし続けてる。 彼の歌詞とフロウは、超高速でありながらユニークで、間違いなくニューヨーク生まれの最高のヒップホップソングだよ。
*写真は全てアーティストからの提供です。
掲載号:VI/NYL#001(2021年9月28日発売)
■VI/NYL