RIZ LA VIE
Instagram:@thankyouriz
ニュージャージー州スパルタ出身、現在はニューヨークを拠点に活動するヒップホップ/R&Bアーティスト。レバノン系アメリカ人2世となる彼は、スピリチュアルで神秘的な感覚をポエティックにリリックに落とし込む。1日10万人を動員するシカゴのビッグフェス『Lollapalooza 2021』のステージでのパフォーマンスも実現している。
ー音楽を始めたきっかけは?
母や姉が音楽をやっていたこと、学生時代にバンドで音楽をやっていたこと、アンダーグラウンド・ミュージックを聴いたり、アンダーグラウンド・ミュージックの制作過程を見たり、自分でプロジェクトを作ったり、ずっと身近に音楽があって、そして、いつも恋をしていた……それがすごく心地良かったから。
ー自分の曲の中で一番おすすめの曲は?
土星をモチーフにして作った「Saturn」はとても好きな曲でおすすめです。自分自身との関係、愛における関係、そして惑星との関係を歌っています。「She Said」も私を象徴的によく表しているし、本当に良いメッセージを持っていますよ。
ー最新のシングルについてお聞かせください。
最新シングル「Hot Rod」は、すごく面白いストーリーを持っています。この曲はカリフォルニアのマリブで作ったんですが、スタジオを借りたのは、そこにSONYのC800G(※真空管式コンデンサーマイクロフォン)があったからで、その日どうしてもこの銘機で曲を作りたいと思ったから。何を曲にするかは全く考えてなかったんだけどね。ダンは前の晩に映画「ホット・ロッド」を見ながらビートを作っていたんだけど、最初の部分はフリースタイルで、ほとんどワンテイクで作りました。
ー今はどのような音楽を作っていますか?
130bpmで、ドラムとベースのサンプルをたくさん使って、ジャングルにインスパイアされたようなサンプルを作っています。
ー音楽を作るときに大切にしていることは何ですか?
フローが全てだと思っています。ただそこに流れがあって、それらが繋がっていて、そこに存在していると感じられればいい。ストレスが多いときもあれば、ストレスがないときもあるけど、ストレスをできるだけなくすことですかね。お気に入りはキャンドルとお香を焚いて、紅茶にたくさんの蜂蜜を入れれば完璧。
ー次のリリースや今後の活動についてお聞かせください。
近いうちに新曲をいくつか発表する予定です。本当に僕の魂を歌わせ、僕の心を幸せにし、僕をジャンプさせるような曲を何曲か。ただただハッピーな作品たちです。アルバムも出るし、新しい作品と一緒にビデオやマーチャンダイズやいろんなビューティフルなものが出てくる予定。僕はこれからも音楽を作り続け、瞑想し続けるつもりです。
ー音楽の仕事をしていてよかったと思うことは何ですか?
人のため、自分のための絶え間ないモチベーション。それは決して色あせることなく、いつもそこにある。朝も、夜も、もしかしたらすごく夜遅くかもしれないし、朝早くかもしれないけれど、ベッドから起き上がることができる。そのエネルギーに感謝しています。
ーどのような環境で、どのような機材を使って音楽を制作していますか?
最近、また寝室で音楽を作っているんだけど、これが最高なんです。2021年の最も素晴らしい点は、AppleとマイクとMIDIケーブルとコントローラーがあれば、どこでも音楽を作ることができるということ。空気と日光がよく入る部屋で作業しています。時々、ダンジョンや地下のどこかに閉じこもるのも好きだけど。最近は日光を浴びながら作業することが多いですね、とてもいい感じです。
ー最近ハマっていることは?
いいものを食べること。ペスカタリアン(※牛や豚などの肉類は食べず、魚介類は食べる菜食主義者)の僕としては認めたくないのですが、ニューヨーク・ストリップ・ステーキのような料理に凝っています。それは悪いことですか? って思うような毎日が続いています。あと、キノコも大好きです。食用と菌糸網の両方の種類。あとは、Web3(※ブロックチェーン)とか、レザーとか。それとミュール。
ー好きなファッションブランドは何ですか?
Essentials、CDG by comme des garcons、Marine Serre、Youths In Balaclava、Sandro Paris、Nanushka、Andersson bell、Alyx、Dries Van Noten、あとはTikTokで知り合った素晴らしいインディーズデザイナーたち約10000人です。
ーあなたの夢は何ですか?
僕の夢は、世の中がよりソウルフルな世界になること。あと、瞑想を教える学校ができること。そうすれば、より多くの人が一日の多くの時間を静かに過ごし、安静なマインドで無限の可能性の中で過ごすことができるようになると思います。そして、人々がより少ないストレス、もしくは、より良いストレスを経験できるようになることです。私たちが地球から何を得るかだけではなく、地球が私たちに何を示し、何を教えてくれるのか、もっと私たちが地球と繋がることができるように。それは、自分自身の中にも、対人関係の中にも、世界との関係の中にも当てはまります。それらの関係をより良くし、理解することです。
*写真は全てアーティストからの提供です。
掲載号:VI/NYL#002(2021年12月30日発売)
■VI/NYL