#005-bennytheghost

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bennytheghost

Instagram:@benny.the.ghost

 

スコットランド出身、LAを拠点に活動するインディーポップシンガー/ソングライター。実家が羊飼いで、幼い頃から家業の手伝いの合間に牧草地で楽曲制作に没頭していたというユニークなバックグラウンドを持つ。ダークでメロウな歌声と遊び心のある歌詞は中毒性が高く、インディーズながらSpotifyで月間54,000人以上のリスナーを獲得。2021年は3枚のシングルをリリース。

 

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ー音楽を始めたきっかけは?

幼い頃から楽器で遊んでいたんですが、父がアコースティックギターを弾いているのを見て、自分も父のように弾けるようになりたいと強く思うようになったんです。12歳で学校のオーケストラに入りクラシック・スタイルのベースを弾き始め、14歳でギターを始めました。エレキギターで古いロックの音色を学び、オーケストラの流れるような壮大さに心酔したことが、私の音楽に深く影響し、そこからThe StrokesThe KillersArctic Monkeysといったアンセミックなサウンドのインディーロックに強く惹かれました。

 

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ーどんな子供でしたか?

私はしばらく一人ぼっちで育ったので、本当に内向的で人見知りでした。人と話すのがとても不安で、音楽を追求するようになって初めて、自分から手を広げて成長し、新しい友人を作ることに慣れ、もっと外向的な生き方をすることが大切だと思うようになったんです。私は数学と科学が大好きで、飛行機の設計士かヘリコプターの操縦士、あるいはプロサッカー選手になりたかった。やがてギターを習い始めると、ワシントンD.C.のパフォーミング・アーツ・ハイスクールに編入し、旅と音楽に人生を捧げようと決心したんです。バンドやアーティストのツアーは、私が望んでいた冒険的なライフスタイルにぴったりだと思いました。

 

ー自分の曲の中で一番おすすめの曲は?

私が一番好きな曲で初めて誰かに聴かせる曲は「Supersonic」。コロナ禍でロックダウン中に曲のアイデアが浮かんだんです。若いカップルがお互いに孤立して孤独と別離に苦しむか、自然な流れで早く同居するか、どちらかを選ばざるを得ないという話はよく聞いてました。この曲は、愛する人と一緒に閉じ込められ、仕事もなく外界のことも気にならない状態とはどのようなものだろうかということを歌っています。そのシナリオをできるだけ楽観的に想像してもらえるような、ハッピーな曲にしたいと思って作りました。二人でゲームをして、一日中いちゃいちゃして、お互いのために音楽を演奏している、ロックダウンの状況に合わせた恋の物語です。

 

ー最新アルバムについて教えてください。

Supersonic』というタイトルのファーストEPをリリースしたばかり。6曲入りで、どれも少しずつジャンルが違っていて、Billie EilishThe StrokesThe KillersThe Lumineersなど、私の好きな音楽がインスピレーション源です。

 

ー今はどんな音楽を作っていますか?

The Strokesが最新アルバム『The New Abnormal』をリリースしてから、ほとんどこればかり聴いています。ギターパートのオーケストレーションと、その上に浮かぶ歌声のようなメロディーに圧倒され、僕が作るものは全て、少なくともこのアルバムから影響を受けています。ライブに来た人が、今まで行った中で一番楽しいパーティーのように感じられ、友達と一緒に踊ったり歌ったりして、日常生活で待ち受けている心配事を一瞬でも忘れられるような音楽を作りたい。

 

ー音楽を制作する上で大切にしていることは?

あらゆるアイデアに対してオープンであること。もし僕がうまく受け入れられれば、一緒に作る人の影響力と経験が詰まった、より多くの人に届くような音楽を作ることができるかもしれない。でも、自分の音楽の方向性を捨てられないこともあるので、微妙なところではありますね。

 

ーどんな環境やプロセスで楽曲制作していますか?

以前は寝室で一人で曲作りをしていました。他のミュージシャンがいる中でアイデアを出そうとすると、「下手くそ」とか「ものすごく安っぽい」と思われるのが怖くて、自意識過剰になってしまうんです。曲は完全に出来上がってからしか人に見せないようにしていました。

でもロサンゼルスに移ってからは、プロデューサーとのセッションが組まれ、その場で音楽を作らなければいけない状況で、そのうち他の人と一緒に作るというプロセスが好きになって、今では信頼できる人がいないと曲を作るのは難しいとさえ思っています。私はシンガー・ソングライターである前にギタリストだったので、いつもギターパートから曲を作り始めるので、音楽のアイデアのほとんどはギターを通して自分の中から出てきますね。複数のギターを使って、観客が一緒に歌えるようなキャッチーなリフを作り、ハードなドラム、プロダクション、メロディーで、インディーロックからインディーポップに変身させるような音楽を作っています。

 

ー次の活動・リリース予定を教えてください。

29 Palms』というタイトルの2枚目のEPを作っているところ。全てが新しいコラボレーション、新しいプロデューサー、新しいサウンドです。ファーストシングル「Say Something」は、20221月にリリース予定ですので楽しみにしていてください。

 

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*このインタビューは2021年12月30日に発売されたVI/NYL #005のために実施されました。

*写真は全てアーティストからの提供です。

 

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