#005-Nana Lourdes

#005-Nana Lourdes

Nana Lourdes

Instagram:@nana.lourdes

 

ポルトガル北部の人口800人の“小さな町”在住のオルタナティブポップアーティスト。Britney SpearsGwen Stefaniといった00年代初頭の音楽から多大な影響を受け、作詞・作曲/ボーカル/プロデュース/レコーディング/ミキシングの方法を全て独学で学び実践。インディーズながら多くの楽曲をリリースしており、今後の飛躍にも目が離せない。

 

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ー音楽を始めたきっかけは?

私は音楽一家の出身とかではないので、音楽を生業とするなんては考えもしなかった。けどいつも音楽にすごく感動していて、これほど深く感じられるものはこの世にないと思っていました。ある友達の誕生日パーティーでみんなが外で演奏している間、私はピアノを弾きながら「A Thousand Miles」のコードを考えていました。それから何年かして、両親が私にコンピューターを買ってくれて、それにGarage Bandが付いていたので、それを使って遊び始めました。最初は他のアーティストの曲をプログラムにドラッグして、それを再現しようとしたり、自分の初めての曲に挑戦したりして(本当にひどいものでした……)、そのうち上手になっていきました。ある日、大学の授業で、架空の広告のための曲を作らなければならなかった時に、誰かが私の曲を良いと言ってくれて、本当に才能があるから続けるべきだと言ってくれたので、続けていたら今みたいになりました。

 

ー自分の曲の中で最もおすすめの曲は?

これは難しい質問ですね。私は自分の曲が全て好きで、全て嫌い。時間が経って自分がその時より上達してくると、曲を聴いてすぐに変えたいところが出てくるんです。けど、昨年リリースした「Kenny」はもっとみんなに愛されても良いのに! この曲はどこか柔らかくて無邪気な雰囲気があって、コードも好きだし、キラキラしているのも好きだし、自分の声も好きだし。リリックの通り、シャワーを浴びながら書いた曲なんです。もしこれが他のアーティストの曲だったら、羨ましいし、自分の曲にしたいと思います。

 

ー最新曲について教えてください。

Superstar」は書くのが大変でした。テーマが複雑だからとか、微妙だからとかではなく、私にとって言葉はいつも余計なものなので、書くべきことを探すのに苦労しました。今思えば皮肉なことですが、触れたくもないものがあるからこそ、何を書けばいいのかわからないんです。最初はありきたりのラブソングを書いているつもりでしたが、最終的には独り言を言っているだけだと気付きました。2022年には、もっと忍耐強く、自分に優しくなりたいと思います。

 

ー今どんな音楽を作っていますか?

実は今、少し苦労しています。今年はずっと曲を作っていたので、体がペースを落とせと言っているのかも。同じ曲を何度も書くのをやめるために、立ち止まって研究して自分を改革する時期です。今、私が最も注目しているのはコード進行で、いつも自分の心をつかむ特定の組み合わせがあることに気付きました。ジャンルに関係なく、コード進行がある曲はたぶん好きだと思います。70年代の人たちの曲の書き方が好きで、ひねりや変化、キー・チェンジを犠牲にしていない。キーチェンジが大好きです。私にとって、ABBACarpentersは、完璧な曲作りの達人で決して曲をダブらせることなく、普遍的で時代を超越したポップ・アンセムを作り上げた人たち。

 

ー音楽を作る上で大切にしていることは?

自分の心が動けばいいと思います。直感的なもので、本当に心に響くもの。

 

ー今後の活動・リリース予定を教えてください。

来年、何か大きなことができるといいですね。ずっとやりたかったことですが、ついにミックステープ全体をコンセプトに沿って書き上げました。とても楽しみにしています。

 

ーアーティスト名の由来は何ですか?

デビュー・シングルとミュージック・ビデオ、全ての準備ができていたのですが、名前がなかったんです。本名(Adriana)とは全く違う名前にしたいと思っていて、赤ちゃんの頃から家族に呼ばれていたNanaと、亡くなったおばの名前Lourdesを選ぶことになりました。おばはいつもとても明るい存在に感じられました。彼女がいなくなった今でもです。

 

*このインタビューは2021年12月30日に発売されたVI/NYL #005のために実施されました。

*写真は全てアーティストからの提供です。

 

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