#007-Jared Evan

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jaredevan


ニューヨーク出身のプロデューサー、ラッパー、シンガーソングライター。幼少期はLed ZeppelinやThe Whoなどに憧れドラマーを志していたが、18歳の時、ヒップホップ誌『The Source』がキュレートするBrooklyn Hip Hop Festivalで優勝して以降、楽曲プロデュースとソングライティングの才能を発揮。ソウル、ヒップホップ、ポップスをベースに、オルタナロック、R&Bの要素を織り交ぜた独自のサウンドスタイルを確立し、他のアーティストのプロデュースやソングライティングも多数手がける実力者。

 


 

ー音楽を始めたきっかけは?

音楽を始めたのは6歳の時で、最初はドラムを叩いてたんだ。父が親友から60年代のLudwigのキットを借りてきて、独学で始めたのがきっかけ。毎日、学校から帰って宿題をする代わりに、6時間くらいはドラムを叩いてた。

 

子供の頃のことを教えてください。

僕はちょっと問題児だったね(笑) 興味のないことに集中するのがとても苦手だったんだ。勉強は全くダメだったけど、ドラムの演奏や色んなクリエイティブなことに対する集中力は抜群だったよ。僕は間違いなく左脳人間タイプの子供として育ったと思う。

 

ー子供の頃から変わっていないことはありますか?

パスタとWu-Tang Clanが好きなこと。

 

ー若い頃の自分にアドバイスするとしたら?

自分自身に忠実で、謙虚であり続けること。そして、自分が真のビジョナリーであることを直感的に理解すること。 

 

ー影響を受けた音楽やその他の芸術は?

The Beatles、John Lennon、Stevie Wonder、Rza、J Dilla、Mos Def、Cream、Pharrell Williamsといったアーティストたちの音楽には、いつも大きな影響を受けてきた。Dan Flavin、James Turrell、Yoshitomo Naraのようなビジュアルアーティストたちからも同じく。あとはQuentin Tarantino、Chris Farleyかな。 

 

ー初めて買った曲やアルバムは?

初めて好きになったアルバムはLed Zeppelinのファーストアルバム『Led Zeppelin Ⅰ』で、初めて店頭で買ったアルバムはMethod Manの『Judgement Day』。90年代後半に音楽チャンネル『MTV2』に出演していたのを観て彼を知って夢中になったんだ。そのアルバムは今でも僕の心に残っているよ。

 

ー音楽をしていて良かったと思うことは?

僕のファンになってくれる人がいること。僕の音楽で人生が変わったとメッセージをくれる人に出会えたこと。これから何度そういう場面に出会っても、この喜びは変わらないだろうね。

 

ー最近気になっているアーティストは?

最近はDora Jar、Reuben Vincent、Badbadnotgood、そして一緒に仕事をしているChéというアーティストが大好き。

 

ーどのような環境と機材を使っている? 

MIDIキーボードのM-AUDIO keystationを使ったり、MASCHINEで特定の音やドラムのプログラミングをしたり。環境については共同制作者以外、作業中は部屋に人がいない方がいいと思ってるよ。

 

ー最近買ったものでお気に入りは?

新しいマイクを買ったばかりで、とても興奮しているんだ。70年代のビンテージのマンリーマイクだよ。

 

ー最も自分を象徴していると思う曲は?

「Charlie Brown」。僕がいわゆる一般的な道から外れて問題を抱えながら成長していく中で(今もそうだけど)、誤解される自分を完璧に描き出しているんだ。この曲は、自分が誤解されているとか仲間外れにされていると感じている全ての子供たちに語りかけている作品なんだ。昔も今も、僕にとって最もインパクトのある曲だね。

 

最近、自分自身に変化はありましたか? 

ミュージシャンとしても人としても成長したと思うよ。自分の目標だけでなく、エネルギーも意識するようになったんだ。以前よりシャープになって、より熟練したように感じてる。 

 

ー最新曲について教えてください。

最新アルバムは『Dark Days』というタイトルで、音楽業界だけでなく人生を通して直面する闇や課題の細部まで描いたコンセプトアルバム。「トンネルの終わりには必ず光がある、どんな逆境にも向き合って乗り越えていけばいい」というメッセージを込めている。

 

今はどんな音楽を作っていますか?

70年代後半のアナログでスペイシーなソウル。だから最近、Curtis Mayfield、Al Green、Tame Impala、Donnie Hathawayをよく聴いているよ。

 

ー音楽を作る上で大切にしていることは?

常に魂が導くままに音楽を作ること。インパクトのある本物の音楽を作るためには、どんな歌詞もメロディーも音符も、魂の奥底から湧き上がってくるようなものじゃなければならない。

 

ー今後の活動・リリース予定は?

いくつかのプロジェクトに取り組んでいる。僕の作品の中で最も進化した、これまでとは異なるプロジェクト。早く次の音楽をリリースしたいよ!

 

ーあなたにとって音楽とは?

音楽は僕にとって文字通り命。子供の頃から世界は音楽を中心に回っていて、音楽がないと人生が空虚だと感じてきた。音楽は自己表現なんだ。絵画やデッサンと何ら変わりはなく、ただオーディオの形でそれを行っているだけ。キャンバスに絵の具で描くのと同じなんだよ。

 

ーあなたの夢は何ですか?

いつかグラミー賞を獲ること。そのためにも頑張ります。

 

*このインタビューは2022年5月23日に発売されたVI/NYL #007のために実施されました。

*写真は全てアーティストからの提供です。

 

■VI/NYL