#009-Lil Silva

#009-Lil Silva

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lil_silva

イギリス・ベッドフォード出身。グライムユニットMacabre Unitの一員として音楽キャリアをスタートし、現在も地元を拠点に活動するレコードプロデューサー/シンガー/ソングライター/DJ。自身の楽曲でプロデュースとボーカルを行うかたわら、AdeleやBANKSといった著名アーティストとのコラボやDamon Albarnのプロジェクト『Africa Express』にも参加するなど、幅広いシーンにおいて多彩な経歴を持つ。自身のデビューアルバム『Yesterday Is Heavy』が2022年9月にリリース。



ー音楽を始めたきっかけは?

母親のお腹にいた頃から音楽に囲まれています。ゴスペル教会へ行ったり、兄が合唱隊のレコードを回していたり、音楽は常に僕の周りにあったものだから、始めたきっかけを一つに特定しようとするのは少し難しいことかもしれません。

 

ー初めて聴くリスナーにおすすめの一曲は?

今年リリースした「Another Sketch」は、暗闇の隙間を魂と静寂で満たしてくれるおすすめの曲です。個人的に、この曲には時代を超えたタイムレスな魅力があると思っていて、曲の制作過程そのものが、とても素晴らしい時間になりました。

 

ーアーティスト名にまつわるエピソードは?

幼い頃兄が“Silva C”と呼ばれていたから、みんな弟の僕のことを“Mini Silva”と呼んでいたんです。でも僕は“ミニ”っていう響きがあまり好きではなくて、自分で“Lil Silva”に変えて名乗るようになりました。

 

ー影響を受けた音楽やアーティストは?

Prince。存在自体があらゆるジャンルを飛び越え、音楽もジャンルレスで、彼はいつどんなときもまさに“Prince”だから。どんな形にもなれるとても強い影響力を持っていると思います。

 

ー最近興味を持っているアーティストは?

モントリオールのラッパーSkiifallと、オックスフォードのシンガーソングライターElmiene(※Virgil Ablohの最後のLouis Vuittonショーで楽曲が起用され一躍有名に)。

 

ー音楽をやっていてよかったと思うことは?

アイデアやスケッチのエッセンスが常に心の中に流れ込んできて、それらのパワーを使って生きていけること。

 

ーもし音楽の仕事をしていなかったら?

アートやグラフィック、もしかしたら建築など、クリエイティブな仕事をしていたかもしれません。

 

ー最も影響を受けた人物は?

James Brown。

 

ー子供の頃のことを教えてください。

控えめだけど、直感的。

 

ー初めて買った曲は?

9歳か10歳の時に買った、So Solid Crewの「They Don't Know」。当時はまさに彼らの全盛期で、とても素晴らしかったんです! 

 

ー幼い頃の自分に何かアドバイスをするとしたら?

何事もプロセスを信頼して、自分自身を信じること。心配しないで。

 

ー最近ハマっていることは?

タイ料理。あと、観るのが遅れてるかもしれないけど『Stranger Things』シリーズが好きです。

 

ー最近、自分は何か変わったと思いますか?

ここ数年ライフコーチと一緒に、セラピーやシータヒーリングといった手法の瞑想を続けてきたおかげで、自分の中のエゴに対して疑念の気持ちをぐるぐると巡らせるのではなく、より高次な自分自身でい続けられるようになったと思う。そうすることで、自分が発信するものにもすごく自信を持てるようになったし、忍耐強くなれた気がします。

 

最近買ったもので気に入っているものは?

シンセサイザーのUDO Super 6。

 

ーコミュニケーションで大切なことは?

まずは自分が全てを信じること。そうじゃないと、僕たちは誤解されてしまう。

 

ーストレス解消のためにしていることは?

ストレスを溜めないこと。瞑想。

 

最新アルバムについて教えてください。

今制作中のアルバム楽曲は、長年にわたって蓄積されてきたあらゆる重荷から、自分自身を解き放つプロセスについて書いた内容になっています。とても複雑で、ひとことでは言い表せられません。

 

ーどのような環境・機材で音楽を制作していますか?

スタジオや自宅の作業場では、RolandのLoop Station、RC-505が僕のお気に入り。ドラムはPioneer ToriazとRolandのTR-8、シンセサイザーはArturiaのMatrixbruteを使っています。外出中はiPhoneのボイスノートを使って録音してます。

 

ー音楽を作るときに大切にしていることは?

フロー、プロセス、そして真実。いつも“本物であること”が重要で、もしその信頼がすぐに得られないのなら、その時がくるのを待つこと。忍耐は美徳だと思っています。

 

ーあなたにとっての音楽とは何ですか?

無限の可能性を秘めたパレット。心を解放し、いつ、どこへでも旅することができる最高の表現方法であり、とても安心できる場所。

 

今はどんな音楽を作っていますか?

混沌の中にあるバランス、平和の糸口がテーマで、自分が作っている音楽のことを“Silva Sound”と呼んでいます。

 

ー今後の活動・リリース予定は?

今年の11月9日に、イーストロンドンのVillage Undergroundでライブの予定があります。

*このインタビューは2022年9月30日に発売されたVI/NYL #009のために実施されました。
*写真は全てアーティストからの提供です。