Alice Ivy
Instagram:@aliceivymusic
オーストラリア出身のエレクトロニック・プロデューサー/シンガー。2018年にデビューアルバム『I'm Dreaming』をリリース。その後、Billie Eilish、Foster The Peopleとのオーストラリア国内ツアーやフェスに参加し、世界中で300以上のライブをこなす。2020年、2ndアルバム『Don't Sleep』がARIA Awardsにノミネート。
ー音楽を始めたきっかけは?
両親が家の中でいつも音楽を流していて、Pink FloydやSupertramp、QUEENなどをよく聴いていたので、私もたくさんの音楽を聴いて育ちました。でもプロデュースや実際に音楽を作ることに夢中になったのは、サンプリングがきっかけでした。古いソウルレコードを集めて、レコードから小さなドラムループを取り出したり、別のレコードからボーカルラインを取り出したりして、それらをミックスして新しいものを作るのが好きでした。自分ににとって全く新しい世界への入り口でした。
ー自分の曲の中で最もおすすめの曲は?
「Weakness」を聴いてほしいですね。この曲には、ファースト・ネイションズの素晴らしいアーティストであるSyccoが参加しています。
ー最新曲について教えてください。
パンデミックでオーストラリアの国境が閉ざされたため、Syccoも私もスタジオに入ることができなかったので、「Weakness」はZoomで100%遠隔操作で作られました。たくさんのアナログ・アウトボード機器を使って新しいサウンドを探求するのがとても楽しかったです。ベースラインは、Nick Movshon(Amy WinehouseやSharon Jones&Dap-Kingsの作品にも参加するアーティスト)が担当しています。
ー今どんな音楽を作っていますか?
最近、自然光がたくさん入る新しいスタジオスペースに引っ越したのですが、作曲方法にとても影響しています。今、私が作っている音楽に影響を与えているアルバムは、Jungleの新譜とTame Impalaの最新作、そしてもちろんThe Avalanches です。
ー音楽を作る上で大切にしていることは?
魂と目的だと思います。自分が誇れるものを作っているときは、最高にアドレナリンが出て、繰り返し聞いても飽きないんです。スタジオに入ると、いつも目的を持って何かを作ろうとします。でも、それとは別に、音楽を作ることを楽しむことも大切だと思います。
ー今後の活動・リリース予定を教えてください。
3枚目のアルバムを今一生懸命作っています。来年初めにアメリカに移住して、このアルバムに向けて作曲を続ける予定です。オーストラリアやヨーロッパでの公演も予定しています。2022年には日本にも行きたいと思っています。
ーあなたにとって音楽とは何ですか?
音楽は、現実からの逃避です。
ー影響を受けた人物は?
つい最近亡くなったばかりの大おばです。大おばは人生を精一杯生きること、やりたくないことでもなんでもやってみることを教えてくれました。90歳になってもパーティーの主役でいられるような女性でした。
ー初めて買った曲やアルバムは何でしたか?
初めて買ったアルバムは、6歳の時に近所のガソリンスタンドで買ったAtomic Kittenの『Feels So Good』でした(残念ながら!)。
ー音楽の仕事以外に別の仕事をしていますか?
音楽の仕事以外には、コッカースパニエルの子犬の母親をしています。子犬の名前は「キューピー」(マヨネーズのような名前です!)です。
ー音楽の仕事をしていてよかったと思うことは何ですか?
音楽の仕事をしていてよかったと思う瞬間は、フェスティバルで演奏していて、自分の曲をみんなが一緒に歌ってくれているときや、スタジオで他のアーティストと素晴らしい曲を作っているとき。
ー最近気になっているアーティストや尊敬しているアーティストはいますか?
最近では、Parcelsの新譜がとても気に入っています。このアルバムのソングライティングとプロダクションはとてもワイルドですが、彼らは非常に優れたライブバンドでもあります。彼らは、全てのことにすごく多くの考えと努力を注いでいることがわかります。
ーどのような環境で、どのような機材を使って音楽を作っていますか?
最近は主にメルボルンのスタジオで作業をしていますが、スタジオにたくさんの機材があるのはとてもラッキーです。スタジオではRoland/JUNO-6、 Farfisa 、 Mellotron 、 DAVE SMITH INSTRUMENTS/OB-6、それにUniversal Audio/1176、 Chorus/DIMENSION-Dなどをよく使っています。ツアーに出るときは、小さなペリカンケースにGENELEC モニター、KORG Minilogue、ギター、APOLLO TWINを入れて持ち歩いています。
ー最近買ったもので気に入っているものはありますか?
最近、新しいオーディオ・インターフェース(Apollo x8p)を買ったばかりで、スタジオでの作業が一変しました。
ー注目しているファッションブランドは?
オーストラリアのブランドで、今とても気に入っているのはPurgatoryです。「Weakness」のビデオで私に着せてくれました。彼らの商品はどれも超クールですよ
ーあなたの夢は何ですか?
Alice Ivyとして東京公演を実現することです。
*このインタビューは2021年12月30日に発売されたVI/NYL #005のために実施されました。
*写真は全てアーティストからの提供です。
■VI/NYL