Rakiyah
Instagram:＠rakiyah
数学と科学、エンジニアを専攻し、ロケット科学者としてとしてキャリアを重ねた末、渡韓後アーティストへと転向するという特殊な経歴を持つ。アメリカに帰国後、ミュージシャンとしての研鑽を重ね韓国語・英語曲「Like You」を発表、独自のポジションを確立。フューチャリスティックなR&Bを武器に、黒人女性としての権利拡大も標榜する。
ー音楽を始めたきっかけは？
長い間、情熱を向けていたのが数学と科学だったので、エンジニア専攻で大学に通って、家族も私も、将来はその道に進むだろうと思っていました。本当に音楽が好きになったのは、2018年に韓国で海外生活を送ってからです。海外で初めてEPをレコーディングして、2019年にアメリカに帰国した時は、また違った心境でした。すでに航空エンジニアとして専門的な経験を積んでいましたが、自分にはもっと欲しいものがあって、クリエイター、ソングライターでありたいと思い、2020年に正式にエンジニアを辞め、フルタイムで音楽を追求することにしました。最初の韓英シングル「Like You」をリリースし、最初のコンセプトEP『Into The Cosmos』をリリースしました。そこから完全に音楽を作ることが好きになって、技術面でもとても早く成長しました。
ー自分の曲の中で最もおすすめの曲は？
「Whoa」と「Mars」。歌詞の面でも私のベストソング。充実した音楽と様々なバックボーカル、ハーモニーやユニークなアドリブで自分自身に挑戦した曲です。「Mars」は最初から最後まで魔法のような、宇宙的な乗り物に乗っているような曲で、素晴らしいテンポの変化もあります。
ー最新曲について教えてください。
最新シングルは「Naughty x Nature」。メロディックなコードとキー、楽しいドラムパターンで、楽しくて活気のあるR&Bトラック。親友でプロデューサーのDaBlackMicが2021年の初めに見せてくれて、これは自分の手にしなければいけないと思いました。自分の能力をアピールしたい曲だったんです。だから、90年代のバイブのラップ・ヴァースも付けて、アウトロとしてメロウなテンポ・チェンジをすることにしました。充実した音楽体験ができると思います。この曲を作るのはとても楽しかったです！ 楽しくてセクシーな雰囲気を求めている多くのリスナーに楽しんでもらえる曲だと思う。
ー今はどんな音楽を制作していますか？
今度のEP『The Cosmic Queen』をリリースするのが超楽しみです。EPは2022年の早い時期にリリースする予定で、私の最新EP『Into The Cosmos』とつながっているんだけど、ちょっと違うんです。次のプロジェクトでは、R&Bの種類を増やすと同時に、私の成長も紹介します。このEPは、コズミック・クイーン／宇宙のセイレーンであるRakiyahの最初にして最後の変身となります。女性としての自信と知性を表現し、セクシーでエーテル的なボーカルを聞かせる。私の新しい音楽キャリアの中でブレイクスルーとなるプロジェクトになると思っています。
ー音楽を作るときに大切にしていることは？
プロダクションとメロディーが一番重要です。今年の終わりごろから、Koa Hoという素晴らしいプロデューサー兼アーティストと親しくなりました。彼は、クラシック音楽の教育を受けていることもあって様々な楽器を演奏し、演奏技術も素晴らしい。彼のプロダクション・スタイルと能力のおかげで、私はチャンスをつかみ、メロディーに挑戦することができています。完璧なデュオみたいに、私たちがリンクする度に魔法がかかるんです。今後リリースする曲のほとんどの曲から、彼の助けによって成長した私のサウンドを聴くことができます。正直、彼のおかげで、音楽制作がより楽しくなりました。私は自分のメロディーとボーカルのレイヤーに大きなプライドを持っていて、それがR&Bシンガーとしての私の特徴だと思います。私はもうエンジニアリングの分野にはいませんが、今でも科学的な実験をしているような気分で、代わりに音楽を作っていて、自分には特定のスタイルやサウンドはないと思っています。私の科学者としての側面は、R&Bのサウンドを創造し、実験し続けたいと思っているんだと思います。どんなものでも作ることができると感じています。私の脳の二面性は、技術に大いに現れています。
ー今後の活動・リリース予定を教えてください。
2022年末にリリース予定の『The Cosmic Queen』は、今までの作品から大きくステップアップした、自分にとってはとても重要な作品です。完成させたら、すぐにファーストアルバムの制作に取り掛かります。だから、クリエイティブな面で今かなり忙しいです。もう一つ、今年初めてのことですが、他のアーティストやグループ、主にK-POPに曲を提供するようになりました。他のアーティストのためにソングライターとして成長し続けることが、何よりの喜びだし、本当に楽しいです。そのアーティストのジャンルのスタイルを念頭に置いて、思い切りクリエイティブになれるんです。でも忍耐も必要で、どの曲を書いても選ばれるとは限りませんし、それもゲームの一部です。それでも、いい曲がヒットするまで続けます。それが今の私です。何があっても、自分はもっともっと成長して、有名なソングライターになっていくんだと思います。そう願っています。また、最近リブランディングした私のYouTubeチャンネル『Rakiyah In Space』で新しい番組を作ろうとしているので、そちらも見てください！
*写真は全てアーティストからの提供です。
掲載号：VI/NYL#002（2021年12月30日発売）
■VI/NYL