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オーストラリア・ブリスベン出身のエレクトロポップバンド。2017年にデビューシングル『Bubblegum』をイギリスのHeavenly Recordingsからリリース。翌年発表したアルバム『Confident Music for Confident People』からは「Catch My Breath」がApple のCM曲として使用され、世界的にも知名度を上げることとなった。2022年4月にはニューアルバム『Tilt』をリリースし、国内外で高い評価を得ている。
ー音楽を始めたきっかけは?
子供の頃、寝る時に父がいつもレコードをかけてくれていたんだ。彼はかなりワイルドなレコードコレクションを持っていて、僕は様々な音楽に触れさせられた。そのおかげで、幼い頃から音楽に親しんでいたんだと思う。
ーあなたの曲の中で一番おすすめの曲は?
「Holiday」は僕たちのことを本当によく表していると思う。高揚感のあるパーティーアンセムで、あまり深く考えずに聴いてほしいね。純粋に幸福感があって、少しの現実逃避にもなるんだ。
ー最新曲について教えてください。
4月にニューアルバム『Tilt』をリリースしたばかり。ロックダウンの間、メルボルンのソーンベリーにあるシェアハウスに引っ越したんだけど、毎日朝から晩まで作曲に明け暮れたよ。僕たちの作曲プロセスはかなりカオスなんだけど、色んなことをDIYでやるのが好きで、カクテルを飲みながら安物のマイクを囲んで歌ったり叫んだりすることがほとんど。このアルバムの大部分は、深夜のジャムセッションやホームスタジオで何日も作業を続けたりして作られたんだ。家から出られない日々にうんざりだったから、自分たちで楽しむしかなかった。それで自宅の小屋を“Fuck Bunker”というクラブに改造して、ライト、レーザー、スモークマシーン……とにかく色々なものを置いてみたり。このアルバムは世界的にあまり良くない状況の中で生まれたものだけど、どんな状況でもポジティブになれるということに気付かせてくれた。私たちはとても仲が良いから、どんな状況でも、どんな場所でも、変わらず楽しくやれるということを証明するような作品なんだ。
ー音楽を作る上で大切にしていることは?
テーマや曲名から作り始めるのが好き。スマホには500曲分くらいのタイトルリストがあって、時々その中から気に入ったタイトルを選んで曲を作ったみたり。新曲「Toy Boy」もそんな感じでできた曲。
ーあなたが影響を受けた音楽やその他の芸術は?
ファッションが大好きで、それが音楽にも反映されていると思う。母親が洋服屋をやっててオーダーメイドの洋服に囲まれて育ったから、小さい頃から自分でデザインすることもあった。だからConfidence Manは、普段の生活ではほとんど着られないような服を作って着るための、素晴らしい口実でもあるんだ。最近では、Laura Banfield というアーティストと一緒に、肩が電動で動くスーツを作ったよ。音楽、ファッション、アートの境界線を曖昧にするのが好きなんだ。
ー影響を受けた人物は?
Grace Jonesが大好き。音楽とスタイルのアイコンだね。彼女はリスクを冒しながらもそれが報われる人。
ー最近気になっているアーティストはいますか?
Róisín Murphy。グラストンベリーで彼女に会うのが待ち遠しいよ。フェスティバルが終わる頃には、親友になれそうな気がするんだ。
ー最近買ったもので気に入っているものは?
90年代のJean Paul Gaultierのビンテージのツーピースを買った。大きな投資だったけど、時々それを見ながら「愛してる」って思わず心の中でつぶやいてるよ。本当に買ってよかった。
ー注目しているファッションブランドは?
オーストラリアのローカルデザイナーが大好き。みんな素晴らしいものを作っている。特にEmily Watsonがお気に入り。
ー今はどんな音楽を作っていますか?
ディープ・ハウス、ウェアハウス、レイブミュージック、ブレイクビーツ、R&Bなんかの領域にさらに入り込んでいってるけど、いつでもすぐに変化するし、日々違う音楽を作っている。自分たちの作る音楽を、一つのジャンルに制限したくないんだ。
ー普段どんな環境で音楽を作っていますか?
自分たちのスタジオを最近手に入れたんだけど、制作環境は変わり続けてる。これまでは自宅でDIYしながら作曲していた。このアルバムに収録されているほとんどの曲のボーカルは、音を消すためにクローゼットの中で録音してて、Reggieのコートの中に頭を入れて録ってた(笑) ちょっと粗がある方が好きなんだよね。そこに僕たちの個性があると思うし、完璧になりすぎるのは嫌なんだ。
ー今後の活動・リリース予定を教えてください。
これから3カ月間、EU、UKでツアーをするんだけど、大好きなグラストンベリー・フェスティバルでのライブもあるし、ヤバいショーがいくつもある。アルバムからの新曲を全部演奏するのが楽しみで、実はここ最近、衣装やダンスを全部新しくしたセットを作っていて、みんなに見てもらうのが待ちきれないんだ。風変わりで、よりワイルドで、より素晴らしいものになるはずだよ。
ーあなたの夢は何ですか?
僕の頭の中にあるクレイジーなアイデアを表現できて、クレイジーなライブが思いっきりできるくらいの、たくさんのお金があればいいなって思う。
*このインタビューは2022年5月14日に発売されたVI/NYL #006のために実施されました。
*写真は全てアーティストからの提供です。
■VI/NYL