ニュージーランド出身のBen&Louisによるリアル兄弟ユニット。ジャズ・ディスコの要素を入れたユニークで心地よいハウスミュージックが特徴。幼少期は両親が好むロックレコードを聴いて育ち、10代初期にジャズやインディー・ロックバンドでの音楽経験を経て、2000年代半ばにエレクトロミュージックに出会い、DJ・楽曲プロデュースを学ぶ。2012年頃から活動拠点をロンドンに移し、2015年にリリースしたEP『Midnight in Peckham』がスマッシュ・ヒットを記録。自身主宰のレーベル「In Dust We Trust」でも次々に好リリースを連発している。
ー音楽を始めたきっかけは?
僕たちがバンドを始めたのは高校生の頃。その当時は2000年代初頭のインディー・ロックシーンにすごく夢中で、放課後になると2人でバンドから離れてダンスミュージックを試し始めたんだ。
ー子供の頃のことを教えてください。
僕たちは天使だったよ!
ー子供の頃から変わっていないことはありますか?
ユーモアのセンスは小さい頃から変わらない。
ー若い頃の自分にアドバイスするとしたら?
「考え過ぎないように……」と伝えてあげたいね。
ー好きな言葉は?
Cylindrical(円筒形)。
ーアーティスト名の由来を教えてください。
“Chaos In The Central Business District”の略。
ー初めて聴くリスナーにおすすめの曲は?
あまり知られていない曲の一つだけど日本のレーベルmule musiqからリリースされた「Pressure」は僕たちのサウンドを完璧に表現している。ディープでムーディー、シンプルなトラックで、聴く人の心を揺さぶるような曲。
ー最近あった最高のニュースは何ですか?
あるアイドルの人たちが僕たちの音楽のファンであることを伝えてくれたことが最近あった良いニュース。そのおかげで僕たちのタンクにガソリンが入ったみたいだよ。
ー最近買ったものでお気に入りのものは?
2つとも電化製品なんだけど、炊飯器と、ツアー中に使うシャツ用のハンドスチーマーを買ったよ。
ー注目しているファッションブランドは?
Andersson Bell、Kiko Kostadinov、Wales Bonner。
ー影響を受けた音楽やアートは?
今年はSamuel L Session、Oliver Ho、Oxiaとか、2000年代前半のテクノを聴くのをとても楽しんでいるよ。伝染するような、転がるような、催眠術のようなエネルギーがたまらないんだ。
ー影響を受けた人物は?
たぶん兄弟でお互いかな。あと両親からも影響を受けたと思う。
ー出身地ニュージーランドの良いところは?
ニュージーランドの人たち(※Kiwi)のユーモアのセンスには勝てないね。
ー初めて買った曲やアルバムは何でしたか?
Michael Jacksonの『Bad』のカセットテープが初めて買った思い出だね。僕らはたぶん“Bad”っていう文字を見て、「これだ!」と思ったんだろうね。
ーもし音楽をしていなかったら?
音楽をしていないっていうことはなるべく考えないようにしているよ(笑)
ー音楽をしていて良かったと思うことは何ですか?
自己表現ができること。音楽は口を開かなくても人とコミュニケーションできる力をくれるもの。それに僕らは元々おしゃべりなタイプではないから、きっとこういう方法で世界とコミュニケーションを取るのが好きなんだと思ってるよ。
ーどのような環境、機材を使っていますか?
家の中にある小さなスタジオで作業してる。僕らのスタジオには色々なシンセサイザーがあったり、信頼できる機材のAKAIのMPC2000、ISLA InstrumentsのS2400、BOSSのSpace Echoもあったり。あとは優れたアウトボード機器を使ったりしながら音楽を作っているよ。
ー最近、自分は何か変わったと思いますか?
コロナのパンデミックで変わったことはあると思っていて、僕たちはこの状況で確実に少し老けた。でも今は、その埃を払って再び楽しい時間を過ごそうとしているんだ。
ーコミュニケーションで大切にしていること。
僕らは長い間、ほとんどテレパシーのような強い絆で結ばれてきた。特に演奏しているときは、お互いが何を考えているのかがわかる。僕らがステージ上で光を見いだすと、それを実現するために次の2、3曲が必要だってことがわかるんだ。いつステップアップして、いつステップバックするかを知る必要があるね。
ーストレスを解消するためにしていることは?
瞑想はストレスや不安、ライブ前の緊張に対処するための素晴らしいツール。
ー音楽を作る上で大切にしていることは?
自由と信念を持って、自分らしい音楽を作ることが大切だと思う。流行やギミックに頼りすぎると、自分たちの作る音楽が古くなってしまうと感じることがある。音楽を作っているときは楽しくないとね。楽しいはずなのにストレスが溜まるような作業であってはいけないと思ってるよ。
ー今後の活動・リリース予定は?
今はもっと長い作品に取り組んでいて、時間をかけてるよ。それとは別に、またツアーで忙しくなってきたことが影響していて、残念なんだけど僕らがスタジオに入る時間を作るのが今とても難しい状況なんだ。
ーあなたの夢は何ですか?
今まさにその瞬間を生きているところだよ。
*このインタビューは2022年8月10日に発売されたVI/NYL #008のために実施されました。
*写真は全てアーティストからの提供です。