#009-Kroi

#009-Kroi

Instagram: @kroi_official

内田怜央(Vo.)、長谷部悠生(Gt.)、関将典(Ba.)、 益田英知(Dr.)、千葉大樹(Key.) からなる5人組バンド。R&Bやファンク、ソウル、ディスコ、HIP HOPなどをベースに新世代のミクスチャーサウンドを響かせ、メンバー一人一人が高いミュージシャンシップを誇る。今夏は各フェスに軒並み出演、『FUJI ROCK FESTIVAL ’22』ではホワイトステージでパフォーマンスを果たす。メジャーセカンドアルバム『telegraph』を先日リリースしたばかり。



 

音楽雑誌にいつも矛盾を感じる。つべこべ言わず、音を聴けば全てわかるじゃないか、と。一人一人が高い技術を誇るKroiもまさにそうだ。細かいテクニックの話やワビサビ、リリックの機微を紐解く意味があるのか、聴いて感じたことが全てなんじゃないか? だとすれば、僕らがKroiの音楽を耳にするリスナーにテキストで伝えられることは何か。きっとその人柄だ、この愛すべきキャラクターだ。あの素敵な音を奏でる彼らの、ラブリーな人物像が少しでも伝わればと思う。

 

 

ー音源はもちろん、ライブや各音楽メディアにおいて、Kroiの音楽性の高さはもうかなり伝わっていると思うので、VI/NYLではできるだけパーソナリティや、皆さんのワチャワチャ感を伝えたいと思います。皆さん小さい頃どんな子供でしたか?

SEKI めっちゃいいっすね、いきなりその感じ(笑) MASUDA 虫博士になりたい系の人いた? HASEBE あー、はい(挙手) 虫博士になりたかった。男の子ってみんな虫とか好きでしょ。 SEKI 嫌い。虫大嫌い。

MASUDA 関はダメだよね。 SEKI 小さい頃、うちの地域には男の子が全然いなくて。友達がいなくてずっと一人で自転車に乗ってました。町の中を走り回って、近所のおじいちゃんおばあちゃんに「おいでー」って呼ばれて一緒にお茶する、みたいな。そんな子供の頃でした。一人で遊ぶ方が楽しかったんですよね。

CHIBA 僕は物づくりというか工作が好きでしたね。でっかい恐竜の絵を描いた紙を何枚も繋げて壁に貼ってたり、空き箱とかもらってたくさん工作してたなっていうのを覚えています。今思えばその頃から手を動かしてることが多かったですね。どの年代の頃でも、作ったりするのが好きだったので、今の仕事に繋がっている気がしますね。

HASEBE 僕も工作とか好きだったっすよ。でも僕、めちゃめちゃ暴れん坊だったんです、小っちゃい時。外食とか行くと、テーブルの上を走り回ったり。

SEKI テーブルの上を走り回る?

HASEBE 平気でテーブルに登ったりしてたらしい。

SEKI ボコボコにしてーわ、そんなやつ(笑)

 

ー落ち着かない子だったんですね。

HASEBE 親が心配になるくらい、落ち着かなかったらしいです。

 

ーその感じはいつまで続いてたんですか?

HASEBE 小学校くらいからは、落ち着いてました。 SEKI “倍返しの長谷部”じゃない?

HASEBE それね(笑) 近所に“はらっぱ”っていう、自己責任のもとなら色々やっていいみたいな公園があって。よく学校対抗で喧嘩してたんです。そこで、一発殴ったら二発やり返す“倍返しの長谷部”っていう異名がついて。それまで結構暴れん坊だったんですけど、一回友達をすごい傷つけちゃった時があって、そこからそういうのがなくなりました。 

 

ー内田さんが長谷部さんと出会ったのは中学の頃ですよね。その暴れん坊時代は、さすがに知らないですか?

UCHIDA あ、でも最初からいけ好かない感じはありましたよ。最初の出会いは、俺が中学校の自販機でミルクティー買ってたら、いきなり後ろからケツをボカンって突き上げられて。友達かな? って思って後ろ向いたら、全然しらねーチビが立ってて。

 

ー見たことないやつ(笑)

UCHIDA そう、なんだ! と思ったら「一緒に音楽やろう」って言われて。その頃、自分ドラムやってたんですけど、それを何か誰かから聞いたらしくて。

 

ー長谷部さんはちゃんと内田さんに目星付けてたんですね。

HASEBE そうっす。中学入った時に、最初に一人一人の特技とか書いた自己紹介冊子が配られたんですけど、それで怜央のことを見つけて。怜央と一緒にバンドやってる友達からも話聞いてたんで、探してたんですけど全然見当たらなくて。3日目くらいにやっと見つけたんです。

 

 

ー本当に最初から探してたんですね。

HASEBE そうです。

UCHIDA ほんと、その行動がアニメの観過ぎだな。

SEKI 恥ず(笑)

UCHIDA その出会い方。ケツをバーン! とかやってさ「バンドやんねぇ?」みたいな。そんで、まぁメールアドレスをすぐもらったんですよ。そしたら案の定、“gameking shinigami”みたいな、くそダサいアドレスで。 一同 めちゃくちゃダサい(笑)

HASEBE 「gameking.shinigami6262@xxxxxx.ne.jp」。そん時俺、死神になりたかった。

SEKI 虫博士の次は死神(笑)

HASEBE 『デスノート』が、その時すごい流行ってて。

SEKI ゲームは得意だったの?

HASEBE ゲームは幼稚園で一番強かったです。だから俺はゲームキングだと思ってて、その時一番流行ってた死神とくっつけて。

SEKI そのアドレス渡すのめちゃくちゃ恥ずかしいな。

HASEBE 怜央とかにめちゃくちゃダサいダサい言われて、変えたのがyuki.love.redみたいな。

SEKI めちゃくちゃダセー(笑) 一同 あははははは(笑) ーーそのまますぐ仲良くなれたんですか?

UCHIDA ううん、全然。長谷部は最近やっと、ちゃんと普通の人間になってきたかなって感じなので(笑)

HASEBE 大人になってやっと仲良くなりました(笑)

 

 

ー益田さんは幼い頃、どんな感じだったんですか?

MASUDA 幼稚園の頃はわりと田舎で育ったんで、一つ上の姉についてチャリで知らない町を探検してました。あと、よく絵を描いてましたね、風景画を姉と描きに行ったり。

一同 へーーー。

MASUDA 鉛筆持って、田舎のその辺の道とかで。

SEKI のほほんとしてていいな(笑)

 

 

ー結構ピュアな小学生ですよね。

MASUDA 俺、絵が上手いんです。デッサンだけですけど、模写系は上手いんですよ。高校の時、千葉に住んでたんですけど、俺のデッサンを千葉県立美術館に展示してもらったんです。

 

ー美術部に入ってたんですか?

MASUDA いや、入ってないです。剣道部でした。

 

ーみなさん部活は何をされてたんですか?

HASEBE 俺と関さんはバスケ部です。

SEKI 長谷部は東京のバスケ部で、俺は茨城のバスケ部です。俺はまぁまぁ強いところだったんですけど、一回スポッチャで悠生と1on1やってボコボコにしてやりました(笑)

HASEBE ボコボコです(笑) 関さん超うまい。

MASUDA こいつベンチなんだなって思った(笑)

HASEBE 絶対、関さんには勝てない。

MASUDA 関はすごいもん。

SEKI 益田は剣道で、千葉は野球。

CHIBA はい。

MASUDA 怜央は運動系は、一回もないの?

UCHIDA ない。

SEKI 運動っていうものを、一回もやってない?

UCHIDA やってない。 SEKI 習い事とかも?

UCHIDA ない。

 

ーじゃあ本当に小さい頃から音楽漬けだったんですね。

UCHIDA そうっすね。中学でジブリとかをクラシックギターで弾いてて。高校からは機材が欲しくてたまらなくて、バイトしまくって機材買って使いまくってましたね。

 

ーもし、みなさんが同じ中学だったら友達になってたと思いますか?

SEKI いや、逆にならなかったんじゃない?

UCHIDA そんな感じするなー。でもね、長谷部がすごいのよ。

SEKI 引き寄せる?

UCHIDA そう。学生時代のこいつのバイタリティ半端なくって。

HASEBE みんな楽器やってたらたぶん集まった。

SEKI 全員が今のパートの楽器をその時点でやってたら、悠生が集めだしてたかもですね。

 

ー他の皆さんはいかがですか?

HASEBE 楽器がなかったら、友達になってなさそうだけどなー。

MASUDA 悠生が中学の時とか一番格好付けてた時期でしょ。ナルシスト野郎。多分一番嫌いな人間だと思う(笑)

SEKI 絶対ヤダ(笑)

HASEBE 俺も昔の自分めちゃくちゃ嫌いっすよ(笑)

MASUDA 千葉さんはアレだな、軽い絡みだけで俺はすごい親しい気持ちでいるけど、千葉さんは「あいつウゼー」って裏で俺のこと思ってそう。

SEKI 千葉さんって結構、カースト上みたいな感じだったでしょ。学級委員長だっけ?

CHIBA 小学校の頃は児童会長とかやってたね。

一同 へー。

CHIBA 小学校の時は目立つの好きだったんですけど、徐々にあんまり好きじゃなくなりましたね。

 

ー幼い頃から変わってないところはありますか?

UCHIDA 妄想癖ですね。時間を忘れて、自分の世界に入っちゃう時がある。それは昔っから。台風の日とか『ハリー・ポッター』のローブとすっごい精巧なレプリカの杖を持って、外に出て一人で暴れ回ってた。中学でも全然やってた。

MASUDA それ、中学生でやってるって(笑)

UCHIDA めっちゃ隠してやってたけどね(笑)

 

ーそれはこじらせてますね(笑)

UCHIDA 親は知ってたと思うけど(笑)

SEKI 周りの友達には絶対バレないように。

MASUDA いや、ごめん。とか言って俺、中学の時あれだわ、サンダーバード2号のおもちゃ飛ばして遊んでたわ。それを一人でやれちゃうってことね。

UCHIDA やれちゃうんだよ。まだ、頑張ったらできない?

MASUDA いやーもう無理かな?

UCHIDA 絶対できるよ。

SEKI ごめん。俺も裏山の溝掘って、トミカ滑らせて遊んでたわ。

 

ー話をうかがっていると、皆さん一人遊びが得意だったんですね。

一同 確かに。

SEKI みんなそれぞれ、わりと没頭するタイプなのかもしれないですね。

 

ーパフォーマンスやテクニックを見ても、皆さん職人気質を感じるので、そういう部分は共通しているのかもしれないですね。バンドメンバー全員がそのマインドって意外と珍しいと思います。では、もし小さい頃の自分にアドバイスするなら何を伝えますか?

UCHIDA 運動した方がいいよっていうぐらい。

MASUDA フィジカルの問題はあるよね。

UCHIDA 体力もそうなんだけど、学生時代ってやっぱ運動できないやつは冷遇されるから(笑) 早いうちに、ちょっとでもいいから運動しといたほうがいいよ。でも逆に、学生を抜け出してしまえば、そんなに関係ないよっていうことも言いたいですね。

 

その時期に着実にスキルを磨いてきたのが財産になってますよね。

UCHIDA 全部繋がってますね。みんな、勉強は出来んだっけ?

SEKI 俺は高校くらいでドロップアウトだな。周りについていけな過ぎて。

MASUDA 俺、高校生の時、ビリ5人で争っているとこにずっといた。赤点常連で、めっちゃお願いして追試させてもらってた。

UCHIDA 俺も進級する前くらいに、めっちゃ居残りしてガリガリやってる感じだった。

SEKI バーチーはめっちゃできそうだよね。

CHIBA 僕はそうですね。普通に塾も行ってたし、高校の時までは適度にやってましたね。でもこっち来てからは大学も辞めちゃったんで、そこまでですね。

HASEBE 俺ももう全然。「次のテストやべー!」ってみんな言うじゃないですか? 終わった後に「絶対、赤点だったわ」とかみんな言ってて。俺は「結構出来たな、80点くらいいけたんじゃないかな」っていつも思うんですけど、絶対俺だけ赤点なんですよ。

 

ー自己評価としては結構いいんですね(笑)

SEKI やばいね。「80点行っただろ!」で赤点(笑)

HASEBE いや、そうなんよ。めっちゃできたわと思って赤点。

 

ーもう少しキャラクターを掘り下げたいのですが、皆さんから見て長谷部さんはどういう人ですか?

MASUDA かわいいっすよね、悠生は。気を悪くしたらごめんね? これは愛情表現なんだけど、ずっとガキンチョを見てる気持ちなんですよ。だから悪いことしても、かわいいと思って許しちゃう。

SEKI みんなから許されるよね。

MASUDA すごい愛されるんすよね。初対面の人は大体、悠生を気に入るもん。

SEKI あとはあれだ、誰とでも話せる。

HASEBE ちっちゃい頃『たまごっち』がめっちゃ流行ってたんですけど、『たまごっち』ぶら下げてる奴いたら、絶対声かけに行ってました。

一同 あははははは(笑)

 

100%行ってたんですね(笑)

HASEBE 100パー行ってた。

SEKI すげー!

HASEBE 後先考えないで、行動しちゃう。

 

ーでもそれが人懐っこさだったり、みんなを巻き込んだりすることに繋がってるということですね。一番付き合いが長い内田さんからするといかがですか?

UCHIDA さっきもちょっと話しましたけど、やっぱり学生時代の長谷部のバイタリティはすごかったなって。今もめっちゃあるんですけど。それがゆえに、このKroiができたといっても過言ではないし。すごい熱意を持って動く人間だなとは思います。

CHIBA すごい一生懸命、一つのことをやる、いい子だと思ってます。

SEKI 保護者の気分だな(笑)

MASUDA 保護者目線になっちゃうよ悠生って。

 

ー益田さんは、どんな人だと思いますか?

UCHIDA 益田さんは生きてればいいと思ってるんで(笑)

SEKI マジで何もやらないっす。やるって言って何もやらないっす(笑)

MASUDA 評価低いな(笑)

UCHIDA スーパー怠惰なんで、最近。

MASUDA いいところも言ってくんない?(笑) 

HASEBE あんまり凹まない。

SEKI あー、メンタル強い! タフ。

UCHIDA 肉体的にもあんま疲れないよね?

MASUDA 太る前はね。

UCHIDA けど言わないじゃん。その疲れた感じを出さない

じゃん。

MASUDA 確かに、あんまり言わないようにしてる。あれ……それだけ? 

UCHIDA でも、いい意味でも悪い意味でもめっちゃ変だよ。本当に。

SEKI 他にいないキャラです。

HASEBE 間違いない。

SEKI もし益田の代わりを探そうってなっても、この穴を埋められるやつは絶対いない。

UCHIDA 大体話してると、みんな例え話とかするじゃないですか。益田さんは何言ってんのか全然分かんない(笑)

 

ーでもそれは、ムードメーカーとして機能してるということですよね。

UCHIDA エンターテイナーじゃない? 衣装合わせをしてる時とか、益田さんが色々着させられていじられるんですよ。その時の益田さんの“みんなに注目されて笑ってもらえてる”みたいな時の笑顔が俺めっちゃ好きで。

一同 あはははは(笑)

MASUDA 俺はみんなを笑顔にできるって思う(笑)

UCHIDA 自分はあんま状況分かってないのに(笑)

SEKI 益田はどんどん調子乗っていくもんね。あの時は本当に嬉しそうだね。

UCHIDA だからやっぱ、人を喜ばせたい精神が前提にある。

HASEBE 益田さんって、結構物事を俯瞰して見てない?

SEKI 確かにそれはある。

HASEBE レコーディングしてる時も、すげー俯瞰で。

MASUDA なんか俺、頭でっかちなんですよね。理屈おじさんなんですよ。けど、この世界って理屈が通じないですよね。むしろ「それじゃつまんないでしょ」ってなるから。俺が思う事の逆が大体良かったりとかするんですよね。だから、あんまり自分の事は信用してない。自分がこう思ってるってことは、逆が良いんだろなって思っちゃうんですよね。たぶん、仕事の影響っすね。前職エンジニアだったんですよ。だから細分化して、分析ばっかりしちゃう。

 

ー自分の傾向さえも俯瞰して見れているということですよね、それは素敵な才能だと思います。では次は、千葉さんを紹介するなら?

HASEBE 千葉さんは出木杉君。何でもできる。音楽ももちろんですけど、絵とかもそうですし、お笑いとか。

 

音楽やグラフィックはわかりますが、そこにお笑いも入ってくるんですか?

HASEBE 2年ぐらい前からつい最近まで、俺は千葉さんと一緒に住んでたんです。それこそ、そこに住むまでの俺はおかしな奴だったんですけど、そこに住んで人格が変わったんです。

 

ーその前と後で、どう変わったんですか?

HASEBE 俺は“面白い”というジャンルに対して、今まで全く興味がなかったんです。そこにすごい興味を湧かせてくれたのが千葉さん。

SEKI ナルシスト長谷部を変えた男です。

CHIBA ずるむけになれって。

 

ー周りから見てても、長谷部さんの変化はわかりましたか?

SEKI 圧倒的に。

MASUDA 前はマジで“二枚目”みたいな感じだったんですよ。カメラ向けられた瞬間に、めちゃくちゃいい顔する。

HASEBE ボケとかツッコミとかよくわかんなかった。お笑い芸人がやることだと思ってた。

 

ーそれを教えてくれたのが千葉さんですか?

HASEBE そう。会話ってこんなに楽しくなるんだって。

 

ー千葉さんにそのイメージは全然なかったです。

HASEBE うちの家、ルームシェアだったんですけど毎晩住んでるメンバーがリビングに集まって、3、4時間お話をするんですよ。そこで沸かせたりする楽しさを知ったというか。

UCHIDA その喜びを学んだんすよね。会話と言う名のバトルを。会話楽しいってなったんですよ。

 

ー千葉さんはプライベートはかなりしゃべる方ですか?

CHIBA いや、特にそんなことはないですけど、そこの住人がみんなそっちの気質のある人だったんで。そこに急に悠生がポンって入ってきたんです。こちらからしたら普段通りの会話してるだけなんですけど、それが衝撃だったみたいです(笑)

HASEBE 衝撃でしたね。

CHIBA 今のマネージャーとかと一緒に住んでたんですよ。ちょうどコロナの期間で、家から全く出れなくなって、2カ月間ぐらい本当にずっと一緒にいたんです。

 

ーそれがすごく楽しかった?

HASEBE 楽しかったです。スマブラ(※『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』)したり。

SEKI ライブのMCも、前までは基本的に怜央しかしゃべんなかった。でも、千葉が入ったことによって、全員が発言するようになって。で、そのうえでこの2人(長谷部と益田)は結構ふざけるようになって。今のライブパフォーマンスのスタイルも、そこでわりと変わりましたね。

 

ーそこから変わったんですね。 

MASUDA でっけー男だな。

CHIBA ありがとうございます。バンドで2人も面白い人がいるって、なかなかないんですよね。この2人(長谷部と益田)が、もっと目立ってくれればいいなと思ってる。そのサポートをしていけたらなと。バンドって、音楽ももちろん大事なんですけど、入りも大事なんで。最初見てもらう時にこういう2人がいると、親近感が湧きやすい。このマスコット的な2人が、おいでおいでってやってくれてる。

MASUDA 千葉さんは、いいと思えるものへの許容範囲がめちゃくちゃ広いんですよね。それもすごいと思いますね。

 

ー関さんはインタビューをしていても、皆さんのリーダーというのがすごく伝わってきますが、フロントマンとしての内田さんのキャラクターはどういう印象ですか?

SEKI リーダーという立ち位置とはまた違うのかもしれないですけど、俺的に怜央はすごくフロントマン然としているんですよ。特にステージにおいては、前に怜央がいるという安心感を俺らは全員持っていて、怜央が真ん中に立って歌ってくれていることによって、俺らものびのびできるんですよ。

UCHIDA そういう意味では、いわゆる“フロントマン”にありそうなガッツはない。

SEKI それがむしろいいんだよね。Kroiという“バンドを聴かせたい”というマインドが伝わる。自分一人が前に出るというスタンスじゃないから、俺らも楽しくライブができているし。スキルも高いから、周りのメンバーが多少ミスっても「えへっ」て済ませられる。それは怜央の適応力なんですよね。その空気感を作れているのは、やっぱり怜央が真ん中にいるからだと思います。

 

ーフロントマンに気圧されると、パフォーマンスの幅が狭くなりますよね。怜央さんの空気だからこそ、皆さんもステージでいろんなトライができる。千葉さんから見て、内田さんはどう感じますか?

CHIBA そうっすね。どういう曲を書くかとか、そういうのはみんなわかってると思うんで、俺が言いたいのは……本当にいいやつ。

一同 あははははは(笑)

 

ー今日はそういう話が一番聞きたいです(笑)

CHIBA すごい気をつかってるんです。バレないようにバレないように。「なんでこんないい子が育ったんだ」って、見た目から想像できないくらい。本当にいいやつ。フジ(※『FUJI ROCK FESTIVAL ’22』以下同)の時も、明日歌うっていうのに、ベッドが足りないからって一人だけソファーで寝てて。こんな良いやつ、いないです。

 

ー内田さんは昔から優しかったですか?

HASEBE 優しかったっす。

UCHIDA あはは(笑) よく言えんね? 

HASEBE 本当。

UCHIDA うそー。

HASEBE 怜央は人の事嫌いにならないって、有名だったんです。

UCHIDA 嘘つけ(笑)

SEKI 知ってるか? 俺なんてアンディー(マネージャー)にベッド取られたんだぜ。

UCHIDA それは信じらんない。

HASEBE どういういきさつで?

MASUDA 俺と、関とマネージャーのアンディーが同じ部屋で、ベッド二つとソファー一個しかなくて。で、関がソファーで寝て、アンディーがベッドで(笑)

SEKI はーーーー、本当、信じられん!

マネージャー 一旦、譲ったんですよ。でも「俺ソファーで良いよ」って言うから……すいません。

一同 あはははは(笑)

UCHIDA この内容、どうせ(マネージャーから)原稿チェックで直される。

SEKI マネージメントチェック終わった後で、一回俺にも見せてもらっていいですか?(笑)

 

ー一方、そんな状況でも譲るくらい優しい内田さん。

HASEBE 優しいっす。恋愛相談もよく乗ってくれますから。いつも怜央に最初に相談します。

UCHIDA あはははは(笑)

HASEBE 親身になって一緒に色々考えてくれるんです。

CHIBA 遠慮しがちなんですよね。あんまり意見とか言わない。でも「どうしても!」ってなったタイミングで、怜央が言うことは核心突いてるんです。絶対そっちの方がいいじゃん、もっと早く言ってよ! って。

SEKI たぶん、普段からめっちゃ考えてはいるんですよ。

UCHIDA 恥ずいって(笑)

HASEBE Kroiの脳みそみたいな感じありますね。完全にブレーン。

UCHIDA けど俺もアレなんですよ、自分が合ってるって思いたくなくて。みんな的な流れとかバンドの流れを尊重したいというか、自分ももちろんそれに賛同する時もあるし。

 

ーそれこそ今回のアルバム『telegraph』に収録されている「熱海」を提案した時も、そんなマインドだったと他のインタビューでおっしゃってましたよね。

UCHIDA そうっすね。「熱海」はもともとボツにしようと思ってた曲だけど、みんなが後押ししてくれて進めたらすごい良かったんで。だからそういう、勝手に自分の中で「これじゃなきゃ嫌」みたいな凝り固まった感覚に対してそこまで考え込まずに、一回流されてみるのも大事なんだなって思いました。

 

ー楽器がなければ、音楽がなければ仲良くなってなかったであろう5人が、今こういう形でKroiというバンドをやってること自体が面白いですよね。結成からここまでの4年間は早かったと感じますか?

SEKI この2人(内田と長谷部)が、結成当初の俺と益田の年齢になったんですよ。最近、その話をしてびっくりしましたね。だから早かったんでしょうね。

UCHIDA あっという間だったよね。

HASEBE そう考えるとそうだね。

 

ー大きなターニングポイントはどこにあったと思いますか?

SEKI まず千葉が2019年に加入したのは大きいですね。俺らはそれまでシーケンスを使ったライブしてたんですよ。何曲かはオケを流して、それに合わせて。それがなくなったことによって、ライブでの表現の仕方が全然変わりましたし、楽曲制作においても千葉はかなり重要な部分を担ってくれたので。さっき話したような、それぞれのキャラクターにも影響しましたしね。次はやっぱり去年のメジャーデビュー。今まで自分たちがやりたくてもできなかったことだったり、関わりたかったけど関われなかった人たちと繋がったり、一緒にお仕事ができる機会が増えたり。それこそ、今日の撮影でもそうですけど、インディーズの頃の俺らじゃどう考えてもかなえられなかった。こういうのをやらせてもらえるようになったのは、本当に大きいですね。

 

ーKroiとして、この4年間で変わったことはあると思いますか?

SEKI 根底にある活動スタイルは、インディーの頃から正直あまり変わらなくて。もちろん目標だったり、作品に込める想いは随時変わってるんですけど。Kroiというバンドとして、どういうスタンスで活動をしていくかに関しては本当にシンプルで。いい音源を出したい、いいライブをしたい、たくさんの人に聴いて欲しいっていう3つがずっと軸にあって。それをその時のタイミングで、今の自分たちとしてどう表現するか、どう届けたいかを考えているだけなんですよね。

 

 

ーその根底のマインドは変わらない中で、今はKroiとしてどういうフェーズに入ってると思いますか? ずっと鳴らしていく、という気持ちは感じるんですが。

UCHIDA あ、なので、一回売れたいです(笑)

SEKI ずっと続けるためには、ちゃんと一回売れないとだめなんですよね。立ち位置が必要なんで。その地位にはなりたいです。

 

ーそういう意味で、ポップネスへの意識は強く持っていますか?

UCHIDA その時々のマインドとか立場で、楽曲のスタイルは変わっていくと思うんです。音楽家って年齢を重ねていくとだんだんポップになっていく、とかもあると思うんで、自分たちもポップネスが強くなることもあると思います。だけど我々の場合はそれが板につく、というのはないんですよね。それまで作ってきた方向性をパツっと止めたりもしてきたし、そこに対するもったいなさみたいなのも全く感じなくなっちゃってるんで。だからきっとポップなのも濃いのも同時並行でできると思うんです。

 

ー確かにKroiなら、ポップに振り切ってもアングラに振り切っても、どちらも地続きにあって、一方ですぐに断ち切ったりもしそうですよね。

UCHIDA だから、良く言えばいろんな顔を持ってる。悪く言えば中途半端(笑)

SEKI 定まらねー(笑)

 

ー時期によって、どこかの色が濃くなるってことはあるかもしれないですね。色んな色を持ってて、それが混ざっていくと最後は黒ですからね。

UCHIDA 最近は、中途半端なのってかっこいいなと思ってるんです。なんでみんな中途半端を、そんなに悪く言うんだろうって思ってきちゃって。別に、俺らが言われているわけじゃないんですけど、でもどっちつかずなのってめっちゃカッケーなって思うんですよね。別にそれを意図的に作ろうとは思ってないですけど。いいとこどりしちゃおうかなとは思ってます。

 

ーどこかのタイミングで世界への挑戦も考えていますか?

UCHIDA どうです?

SEKI タイミングとかは、正直あまり考えてなくて。行けるんだったら行きたいですし、行けないんだったらまずは日本を制覇したい。それぐらいの考え方。昔から“目標”って聞かれると、行けるところまで行きたいですって答えるんですけど、本当にそうなんです。どこかに定めているわけでもなく、楽しく今のスタイルを長く続けられたらそれでいいですし、その過程で大きいところでライブができたり、海外進出とかもあったらもちろんいいと思いますし。その瞬間の自分たちの立場も考えたうえで、作りたいものを作る。よく言うじゃないですか

「なんかポップになっちゃったね」とかって。でも、みんな自分たちで作りたいものを作んなくなっちゃったわけじゃないんですよ。自分たちのことを一回広く伝えるうえで、ちょっとポップに寄ったりしてるだけで。そこもやりつつ、もともと表現したいものは別にちゃんと考えるべき。それを同時並行でちゃんとやっていくっていうのは、今のミュージシャンにとっても健康的だと思うので、俺らがちゃんと押していきたいですね。

 

 

ーむしろピュアに立ち返っているというか、本当に作りたいものを作っていく中で、ポップネスもあるという考え方に立ち返っていったんですね。デビューからのこの4年間はコロナ禍も含め、音楽やミュージシャンとしての在り方も問われた時代だったと思います。音楽そのものの存在意義について考えましたか?

SEKI 考えましたね。それこそコロナ禍になって早々ぐらいは、わりとこの音楽業界って、冷遇されてたわけじゃないですけど、必要ないものと一般的には見られがちだったと思います。ライブハウスは休みを取って、イベントはこぞって中止になって。例えばですけど「レコーディングしてる」みたいなSNSの投稿をしたら「そんなことしてる場合じゃないでしょ」みたいな、そんな空気がずっと漂っていて。でも今となってようやくフェスの人気とかライブの動員もどんどん戻ってきて、やっぱり必要だったものとして思われ始めていると思っていて。もちろんまだまだ色んな規制はありますけど、それでも足を運びたいって思う人がこんなにいる。それを改めて実感して、音楽の大切さみたいなのが再認識できた期間でもあるのかなと思います。まだ抜けきったわけではないですけど、コロナ禍が開けてない今だからこそできる楽しませ方だったりにも気付けたし。この激動の中で順応する力は、今音楽をやっている人たちはかなりついたんじゃないかなと思いますね。

 

ーこの状況下において、色々なものを駆使して表現することが当たり前になっていますよね。あらためて自分がどういう音楽や表現をしたいのか気付けた部分はありましたか?

UCHIDA そうですね。あらためて“人生を豊かにする音楽”っていうものに気付かされたので、まずは聴いてもらうことを大前提にその環境を自分たちの作品で作る。その中で本当に聴かせたいものを聴かせていく。それで、リスナーの耳を肥やしていく。きっとそれをさらに次の世代が、その音楽を進化させていく。その系譜のようなものを、ちゃんと残していきたい。映画の中の劇中歌とかBGMも含めて、みんな音楽をすごく聴いてるんで、やっぱり音楽は重要なものだし、音楽を作っていく者としての責任として、ちゃんといいものを作らなきゃってすごく感じてます。

 

ー他の皆さんはいかがですか?

CHIBA 俺は特に考えてないです。マジで何も考えてないです(笑) いつも通りに出したい曲を作ってた感じです。お恥ずかしながら(笑)

HASEBE 俺もそこまで深くは考えてなくて、もちろん音楽の大切さを改めて感じたりはしたんですけど、音楽業界全体というよりはあくまでKroiのことはめっちゃ考えてて。どう楽しませるか、次どういうアプローチしようとか、そんなことばっかり考えてた中でメジャーに声をかけてもらったから、考える場所と考える環境が全然変わっちゃったんで。その時々で、今の自分にとってやれることを考えていましたね。

MASUDA コロナ禍は正直何も感じなかったっすね。というのも、普通に忙しかったんですよ。ただ音楽に関しては、もともとコロナ禍かどうかにかかわらず考える方だったんです。昔からずっと「音楽って何で必要なんだろう」とか考えてたんで。Leo Lionniっていう『スイミー』とか描いてる絵本作家が『フレデリック』っていう、ネズミの作品を出してるんですけど、それで腑に落ちたことがあって。なんとなくこれが答えなんだろうなって。丘ネズミ達は冬を越すために一生懸命食べ物とか貯めてるんです。でも主人公のフレデリックはお日様の匂いとか、風の匂いとか、草とか花の色を覚えたりしてるだけなんですね。で、冬が来て、最初はみんな飯食って楽しそうだったんですけど、飯も尽きてきて、みんなちょっと気持ちが下がってる時に、フレデリックに「夏の間にやっていたことを話してよ」って言って、フレデリックがお話ししてみんなの心をあっためるっていうストーリーなんです。なんかそれって、もちろんなくても生きていけるけど、灰色のずんぐりした世界にいかに色を添えるか、豊かにしていくかっていう話なんですね。音楽の役割ってまさにそれだな、と思ったんです。結構前に思ったんですけど、それからはずっとそういう気持ちを胸にやり続けてますね。

SEKI 珍しく例え話がしっくり来た(笑) いい話でした。 

UCHIDA 良かった!

SEKI メジャー契約のタイミングでコロナ禍になって、本来バンドマンが一番考えなきゃいけないリスクマネジメントの部分を、レコード会社の人と一緒にチームとしてできたっていうのが俺らにとってめちゃくちゃ強くて。もしインディーズのままだったら、自分たちで「会場のキャパどうしよう」とか、そういうのって考えないとだめじゃないですか。そこら辺をお任せできるチームができたっていうのが、めちゃくちゃデカいです。だからこそのびのびと楽曲制作とか練習に集中できたんで。

 

ーリスクマネジメントから解放されたことで、それぞれが何も考えずにより良い音楽作りに向き合えるようになったんですね。ちなみに今年はフジロックの、しかもホワイトステージに出演されましたが感想をお聞かせください。

SEKI めっちゃ楽しかったです!

UCHIDA 最高でした。

MASUDA 悠生嬉しすぎて、ライブ中ギター弾かないで、ずっと拳突き上げてて。

HASEBE ずっとではねぇ(笑)

SEKI クルクル回ってコケるし。本当に嬉しいんだろうなって(笑)

HASEBE めっちゃ不思議な感覚でした。わかりやすい夢の場所だったんで。野球選手で言ったら東京ドームで野球するくらい、俺にとってフジロックは本当にそういう場所だったんで。

 

ーそれだけ気持ち良かったんですね。ここまで頑張ってきた、ご褒美のような感覚はありましたか?

SEKI ここに立てたっていう、ワンステージ乗れた感じがありますよね。フジロックで、しかもホワイトでしたし。「次はあそこに立ちたい」とか、そういう次の目標みたいな気持ちが生まれたステージだったと思います。

UCHIDA 憧れのステージですからね。やっぱ遊ぶに行く感覚とは全然違いますね。前日入りしたんですけど「明日ここでライブするのかー」って、ちょっと信じられない、ずっとほわほわした気持ちでした。また出たいっすね。

 

ー次はやはりメインのグリーンステージに行きたいですね。

SEKI 出たいですね。

HASEBE でもレッドマーキー(※ダンスミュージック寄りのステージ)も出たいですね。

SEKI 網羅したいですね。苗食(※苗場食堂)とかもやりたい。

 

フジロック以外で意識しているところはありますか?

SEKI フェスは基本的にいろいろ出たいんですよ。フェスの空気感も好きですし、俺らご飯をめっちゃ楽しみにしているんで。いろんな地方のフェスに行きたい。例えばライジング(※『RISING SUN ROCK FESTIVAL』)とかも行きたいですし、今年もそれこそロッキン(※『ROCK IN JAPAN FESITVAL』)とかも出させていただきますし(※実際のKroi出演日の13日は台風の影響で中止)、来年はサマソニとかも出られたらいいなと思いますし。あとは本当に国外のフェスとかもやっていきたいですね。

 

ーやはり海外のフェスも意識していますか?

SEKI もちろん。やっぱり自分たちはルーツとしてファンクとかR&B、HIP HOPを根底に置いてるんで、やっぱり海外のリスナーにどう響くかとか、ライブをどういう風に聴いてくれるかって、結構怖いところでもありつつ、気になる部分でもある。それをやれる機会があったら嬉しいですね。

UCHIDA 今は、自分たちが聴いてきた洋楽のエッセンスを入れることによって、ギャップを生ませてるんですけど、もし海外で自分たちの曲をもっと聴かせたいってなったら逆にもっと日本っぽくするかもしれない。海外でライブをすると、そういう感性に影響すると思うんで海外でやってみて自分たちがどう変わるか見てみたいですね。

 

ーそういう意識は、次の作品の構想にも影響してますか?

UCHIDA いや、次はまだ、もっと普通にただやりたいことやるっていう。

 

ー次のイメージはもう出来ているんですか?

UCHIDA 出来てるんですか?(笑)

SEKI 出来てます。

UCHIDA あー、出来てるんだ!

MASUDA 先ほど、関さんから企画書が上がりました。

SEKI 次のEP作品の話を結構前にしてたんです。そしたら益田が「俺まとめるわ」って言ったのに、3カ月ぐらい経っても全然まとめてくれないんで、俺がさっき全部まとめました。

 

ーそれはどういう方向になりそうなんですか?

SEKI これはまだちょっと言えないです(笑) けど世界観云々とか、そういうコンセプトみたいなのを置くことは少なくとも考えてなくて。“今の自分たちがやることが面白い”、みたいな作品ですかね。すごい漠然とした話になるんですけど(笑) 今の自分たちのスキルでやってみるっていう、挑戦的で実験的な試みかもしれないですね。

HASEBE 今までEPとかアルバムに関しては、曲ができてからタイトルが出てきてたんですが、今回はまず“どういうEPにするか”を見据えてから曲を作っていくので。

SEKI 今まではアルバム制作に取り掛かろうってなったら、まず録りたい曲をポンポン録って、終盤の方で帳尻を合わせる流れだったんです。いくつか出揃ったら、後は「こういう曲が欲しいよね」みたいな感じで肉付けして。で、最後にリード曲を怜央が作ってくれて、ギュっとまとまって。そこからテーマやタイトルを考えて仕上げる。今回は、全体像のイメージが出来たうえで取り掛かるんで、今までの作品とは全然違った空気感だと思います。

 

ー新しい試みですね。Kroiがそのプロセスで作ったEPがどういう形になるのか。楽しみにしています。

 

 

PHOTOGRAPHY : TAKASHI KAMEI (HOMEAGENCY)
STYLING : MINORU SUGAHARA
HAIR & MAKEUP : CHIKA UENO
INTERVIEW : SADANORI UTSUNOMIYA

 

*このインタビューは2022年9月30日に発売されたVI/NYL #009のために実施されました。